観葉植物の土の選び方

観葉植物に肥料が必要な理由

なぜ肥料をあげる必要があるの?

肥料成分といっても自然界では落ち葉や動物の糞、昆虫の死骸などが微生物などの働きで分解され、こうした肥料成分となってまた植物の根から吸収されるという循環が出来ています。

 

その証拠として野山に自生している植物は、別に人為的に肥料をもらわなくても、みな生き生きと健康に育っていますよね。

 

根の周りの土に養分が少ないのであれば、植物はこれを補うために、土の中にどんどん根を伸ばしていきます。
けれど、栽培される植物の場合は、事情が異なります。

 

人為的な栽培は自然界の養分循環が断ち切られています。
まず栽培鉢となると養分の自然循環は完全に断ち切られていることになります。

 

土の漁も、根の活動範囲もごく限られているため私たちが肥料成分を与えて上げない限り、植物は充分に栄養を摂取することはできません。

 

水だけを与えていたのではすぐに枯れることはないまでも、いわゆる栄養失調状態となってしまいます。

 

露地植えにした場合は、鉢栽培に比べてみるとまだましなほうです。
しかし庭や畑は枯れ草を放置することはあまりないので、ほとんどの場合が清潔に管理されています。

 

そのため栄養の源となる有機質の量はやはり限られてきます。
そこで、どうしても肥料を与える必要が出てくるわけです。

 

栽培種は野生の植物よりもたくさんの養分が必要
私たちが栽培の対象としている植物は、ほとんどの種類が人手によって何らかの品質改良されたものです。

 

野生の植物は最小限の養分で生きていけるようになっていますが、人間の都合で品種改良をされた植物となると違います。
園芸品種や草花、花木、野菜、果樹などは大きな花や実をつけたり、不自然なほどたくさん花や実をつけるように改良されているため、それだけ多くの養分が必要となってきます。

 

養分が不足すると、生育不良となり満足な花や実をつけることはできません。

 

栽培を行うのは人間の都合ですが、自然から切り離された植物は、最後まで人手をかけて育てないといけないというわけです。

 

季節によっても必要な肥料成分は違う

肥料を施す場合は、どの植物にも同じ肥料を与えれば良いわけではありません。
種類によって生育期間も、成長の早さも変わります。

 

園芸種の菊などは生長速度が速く、また春から秋まで休みなく生長する植物なのでたくさんの肥料分を必要とします。

 

これに対し、サギソウ、雪割草、オモト、アナナス類などは、生育期間はそれほど長くありません。

 

しかも生長速度もゆっくりのため必要とされる肥料の量はごくわずかで大丈夫です。

 

生育段階によっても必要とされる肥料成分の比率や量は異なります。

 

生育初期は、盛んに枯れ葉を延ばす栄養生長の段階のため、窒素分を多めに与えましょう。
そして栄養生長が一段落して、花芽を作るステージに入ると今度はリン酸分やカリ分を多く必要とするようになります。

 

肥料分を必要とするのは生育期に限ります。
休眠期は根の活動も緩やかにやり、養分はほとんど吸収しません。
このような時期に肥料を与え続けると、土中の肥料濃度が濃くなるため、濃度障害(根焼け)を起こすので注意が必要です。


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