観葉植物の土の選び方

観葉植物の肥料成分と効用

各成分の効用の違いを知ろう

一昔前の家庭園芸では、肥料というとほとんどが油かすや魚の粉といった有機質肥料でした。

 

これらは身近で手に入れやすい肥料の代表でしたが、それだけではありません。
窒素、リン酸、カリといった必要な肥料成分をすべて含んだいわば総合肥料であり、しかも効き目がおだやかなため与えすぎによる濃度障害を起こす心配もなく、一般の人にも使いやすかったからです。

 

ですが、いまでは様々な種類の化学肥料や配合昼用が登場し、いろいろな栽培目的にぴったりあった肥料が選べるようになりました。

 

ただし肝心の肥料成分の効用を正しく理解しておかないと、園芸店に並んでいる数多くの肥料の中から適切なものを選ぶことはできません。
また目的にかなった肥料やりも行えません。

 

まずは各肥料の袋に記載されている成分比の見方から勉強していきましょう。

 

肥料に記載されている成分比の読み方

どの肥料を見てもそこには窒素、リン酸、カリ、といった成分の名と5.0:8.0:4.5といった成分価をあらわす数字が並んでいます。

 

これは肥料に関する法律に定められているもので、有効成分についての最低保障成分量を示したものです。

 

肥料成分の働き

肥料成分はそれぞれ次のような役割を果たします。
ただし、その成分も単独で働くわけではなく、他の成分とバランスよく作用することで充分に効果を出します。

 

窒素

窒素は生長に欠かせない成分です。
植物にとって最も重要な成分が窒素であり、植物体から水分を除いたときの乾物に1から5g含まれている要素です。

 

茎葉や根などの生育に重要な役割を果たします。
主として初期生育(若い時期)に欠かせない肥料成分で、葉肥ともいわれます。

 

このほかにも養分の吸収作用や光合成作用を促進する働きもあります。
窒素成分が不足すると、葉が小さくなる、葉の色が濃くなる、生育が遅れるなどといった症状が現れます。
ただし窒素が多すぎると枝はが徒長し、組織が軟弱になり、病虫害などに侵されやすくなるので注意が必要です。

 

リン酸

リン酸は開花、結実を促進します。

 

リン酸は遺伝子の本体である拡散を校正する重要な物質のひとつです。
茎葉や根の生長を助けると同時に花色や実の品質などに大きく影響することから花肥とか実肥といわれます。

 

光合成や呼吸にも深く関わりがあり、不足すると、開花や結実が送れたり、花粉が少なくなり、実の生育が悪くなる、茎が細くなるなどの症状が現れます。

 

問題は土に含まれるアルミニウムや鉄といった金属がこのリン酸と科学的に結合してしまい、植物に吸収されにくくなることです。
とくに火山灰土はリン酸を吸着する力が大きいので、関東ローム層のような土質のところでは、少し多めに施す必要があります。

 

カリ

カリは植物体を丈夫にします。
カリは植物体内の生理作用、浸透圧の調整や、PHの安定化に重要な働きを果たすほか、さまざまな酵素の活性化などにも関与します。

 

組織を健康にするため根肥ともいわれます。
そこで暑さや寒さといった悪条件に多雨する抵抗力を増し、病害虫にも侵されにくい丈夫な体を作ります。

 

たとえば日照量が少ない、枝葉が軟弱になって病気にかかりやすい梅雨の時期などはぜひ施してあげたい肥料成分です。

 

カリが不足すると風などで倒れやすくなったり、病害虫の被害を受けやすくなったりします。

 

カルシウム

カルシウムは植物体を丈夫にします。
窒素、リン酸、カリは特に多量に必要とされる成分なので、昔から肥料の三要素と呼ばれてきました。
しかしこれ以外にも重要な要素がいくつかあります。
カルシウムはその一つで、細胞壁の構造と機能の維持に深く関わります。

 

欠乏すると細胞壁や組織が崩れ、白菜やキャベツに見られる芯腐れ、トマトの尻腐れといった障害に繋がります。

 

マグネシウム

マグネシウムは光合成に関わります。
マグネシウムは光合成を行う葉緑素(クロロフィル)の構成要素でもあり、各種の酵素を活性化し、リン酸の吸収や植物体内での移動を助ける働きをします。
不足すると下葉が落ちやすくなります。

 

イオウ

イオウは根の発達などを助けます。
イオウはたんぱく質合成に深く関わる要素ですが、日本の土壌では欠乏する心配はありません。

 


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